急成長を続ける「SHIFT」のKPI

2021.03.03
急成長を続ける「SHIFT」のKPI

自社KPIだけではなく他社のKPIはどうなっているのか、という声に応えていきます。

今回は、株式会社SHIFTのKPIを解剖します!

株式会社SHIFTとは

第三者ソフトウェアテストを主軸に展開する「SHIFT」ですが、
新興ITベンダーの筆頭格として急成長を続けています。

 

決算情報

前期決算では、

  1. 売上高は287億1,200万円(同47%増)
  2. 営業利益は23億5,300万円(同52.8%増)
  3. 最終利益が16.5億円(前年比69.9%増)

と、大きく増収増益となりました。

 

そのSHIFTの次なる目標が、
2025年に売上高1,000億円を目指した「SHIFT1000」。
さらなる事業拡大に向けて、目標事業KPIを詳細に開示しています。

  1. エンジニア数を11,000人に拡大
  2. 営業人数は140人で、1人あたり売上は7億円
  3. 顧客数は3,000社、そのうち1,300社がアクティブで顧客単価は800万円
  4. 人事部門についても100名(1人あたり35名採用)
  5. エンジニアDBへの登録数は30万人でエンジニア単価は90万円

KPI

さらに、次のような行動量KPIも開示しています。

  1. 足元の取り組みとしては、営業人員は28人から50人規模に増加、活動量は1日1.4件から3.3件まで拡大、新規アポ数も2ヶ月で54社
  2. マーケティング・広報活動の強化方針として、マスメディアへの露出85件、技術ブログは2日に1本配信、自社セミナーを毎月2件開催

ぜひ参考にしたいのが、

① 売上や利益といったKGIの目標を決める

② そのKGIを達成するための事業KPIを決める

③ その事業KPIを達成するための行動KPIを決める

というように、

  1. ①→②→③と、どんどんブレイクダウン(因数分解)して、
  2. 日々の活動にまでKPIを落とし込み、
  3. 経営と現場が共通認識を持てるような事業計画をつくり、
  4. そして、デイリーまたはウィークリーでその進捗をモニタリングし、
  5. 高速にPDCAを回していくことで、
  6. 結果として事業KPI、そして最終目標のKGIを達成していく、

というKPIマネジメントがとても参考になると思います。

執筆者

広瀬好伸
株式会社Scale Cloud 代表取締役社長

プロフィール

京都大学経済学部卒、あずさ監査法⼈にてIPO準備や銀⾏監査に従事。
起業後、公認会計⼠・税理⼠として、上場企業役員、IPO、M&A、企業再⽣、社外CFOなどを通じて600社以上の事業に関わる。

公認会計士、 IPOコンサルタント、社外役員として計4度の上場を経験。
株式会社i-plug社外役員、株式会社NATTY SWANKY社外役員。

成長スピードの早い企業におけるKPIマネジメントやファイナンス、上場準備や上場後の予算管理精度の高度化といった経験を踏まえ、KPIのスペシャリストとして、日本初のKPIマネジメント特化SaaS「Scale Cloud」の開発・提供やコンサルティングに注力。
従来のマネジメント手法を飛躍的に進化させ、企業の事業拡大に貢献中。

講演実績

株式会社セールスフォース・ドットコム、株式会社ストライク、株式会社プロネクサス、株式会社i-plug、株式会社識学、株式会社ZUU、株式会社あしたのチーム、ジャフコグループ株式会社、トビラシステムズ株式会社、株式会社琉球アスティーダスポーツクラブなどの主催セミナー、日本スタートアップ支援協会などの経営者団体、HRカンファレンスなどのカンファレンス、関西フューチャーサミットなどのスタートアップイベントなどにおける講演やピッチも実績多数。

論文

『経営指標とKPI の融合による意思決定と行動の全体最適化』(人工知能学会 知識流通ネットワーク研究会)

特許

「組織の経営指標情報を、経営判断に関する項目に細分化し、項目同士の関連性を見つけて順位付けし、経営に重要な項目を見つけ出せる経営支援システム」(特許第6842627号)

アクセラレーションプログラム

OIH(大阪イノベーションハブ)を拠点として、有限責任監査法人トーマツ大阪事務所が運営するシードアクセラレーションプログラム「OSAP」採択。

取材実績

日本経済新聞、日経産業新聞、フジサンケイビジネスアイ、週刊ダイヤモンド、Startup Times、KANSAI STARTUP NEWSなど。

著書

『飲食店経営成功バイブル 1店舗から多店舗展開 23の失敗事例から学ぶ「お金」の壁の乗り越え方』(合同フォレスト)

Twitter