導入事例

業績という“結果”を後追いするのではなく、“先んじてつくりにいく”
- 感覚ではなく、数値の根拠に基づいて合理的な経営判断ができるようになった。
- 営資源のどこに資本を集中させ、今何に注力すれば、事業が伸びるのかが見えてきた。
- 現場に渡す目標指標と経営者としてマネジメントすべき経営指標がつながって、会社全体がすっきり見えるようになった。
人と企業とをつなぐ「採用」。企業が求める人物像や採用の目的を言語化・デザインし、メディアに掲載する「リクルーティングデザイン」を手がけるのは、株式会社グッドニュースだ。
建築、美容、介護、そして調理などの技術職・専門職の、新卒、中途、アルバイトやパートの採用支援を担い、企業からの信頼も厚い。
「すべての人がともにイキイキと働く未来を創る」を経営理念に掲げる株式会社グッドニュースが、Scale Modelトレーニングをどのように取り入れ、どんな結果が出ているのか?
代表の杉岡充敏氏に、その辺りを詳しく伺うことができた。
Scale Modelトレーニングを受け始めた頃の貴社の状況は?
このトレーニングを受ける前、経営者として2つの課題を持っていました。
1つは、スタッフに現場で仕事をしてもらうのに、マネジメントしているKPI(業績評価指標)が経営指標とリンクしていなかったことです。
現場でのKPIの達成度合いが、BS(貸借対照表)やキャッシュ・フローにどれほど影響を与えるものなのか、つながりが全く見えていませんでした。
もう1つは、投資効率の最大化です。そもそもROIC(投下資本利益率)という概念を持っていなかったので、投資に対しての効果を測るすべを、感覚でしか持っていなかったんですよ。
限られた経営資源を使い、最大のリターンを得られるような経営をしていかなければならないところなのに、セールスのKPIだけを重点的にマネジメントしてしまって、セールスが増減するとどういったコストがどれくらい増減するかであったり、その結果、キャッシュ・フローがどうなるのかといった、コストや資本効率との連動が感覚的な判断になっていたということです。
セールスだけのKPIだと全体像がつかめず、経営していくうえで、どうすればいいのかと悩んでいたという状況です。実はそこに長い間、気持ち悪さを抱えていました。
Scale Modelの知識やノウハウをどのように活用しているか?
当社は昨年、「Salesforce Pardot」(マーケティング・オートメーション)を導入し、セールスのKPIは「Salesforce」のモデリングに従って、仕組み化することができました。
ただ、経営側としては、経験から得られる営業感覚の読みを頼りに、月間の売上計画を作っていたんです。
Scale Modelトレーニングでは、売上計画を、実際の現場での、見積書提出→金額合意→スケジュール合意といった一つ一つのフェーズと、各フェーズのタスクを、コール数、1コールあたりの時間といったタスクに落とし込んでいきました。
それに対応するコスト面は月間のPL(損益計算書)の数字を月次業績結果が出てから後追いしていましたが、各フェーズのKPIに細分化したことで、「各タスクのアクションの結果によってどれくらい売上やコストやキャッシュ・フローが変わってくるのか」「じゃあ、月間の目標を達成するには何をすればいいのか」といったことが明確になったので、計画を達成するために、投資対効果の高いものに集中できる仕組みも作っていただけました。
その結果、業績という“結果”を、後追いするのではなく、“先んじてつくりにいく”ということができるようになりましたし、感覚ではなく、数値の根拠に基づいて合理的な経営判断ができるようになりました。
KPIを軸にPDCAを回して、事業成長させるスピードが格段に速くなったことは、驚きと共に嬉しく感じています。
セールスのKPIを最大化するために必要なことは、最も効果の出るタスクへの投資は何なのかを見定めて、それを実行するためのアクションとして、人員を増やすべきなのか、一人当たりの稼働率を上げるべきなのか、をしっかりと見極めることです。
どちらを選択するかでコストも施策も変わってきますので、そこが戦略のポイントになるでしょう。
ROICをベンチマークにして、それを最大化するために、セールス、コスト、資本効率という軸でどんどん分解していき、現場でマネジメントしやすく、かつ、重要なKPIのところまでブレイクダウンさせました。
これにより結果として、現場に渡す目標指標と経営者としてマネジメントすべき経営指標がつながって、会社全体がすっきり見えるようになりました。
Scale Modelを学んでからの、社長の経営手法や社長自身の変化
経営資源のどこに資本を集中させ、今何に注力すれば、事業が伸びるのかが見えてきました。
次は、今後さらに事業を伸ばしていくという、一つ上の段階の課題を持っています。
労働集約で人材や教育の先行投資をするわけですが、その場合の投資効果が数値で見えることで、売上とコストを連動させた人材の採用教育計画が立てやすくなりました。
どのタイミングでどのくらいの人数を採用し、教育期間を経て一人前に成長させ、売上が上がっていくカーブにいつ貢献してもらえるのか、そこまで見通しを立てられるようになりました。
事業を拡大していくうえでは、大きな前進ですね。
Scale Modelトレーニングを受けた感想と、印象に残っているScale Modelの学びは?
たくさんのワークを出され、取り組みました。そのワークを元に、この先も使い続けられるロードマップを描いてもらえたことは、かなり良かったですね。
会社としての売上数値目標を、現場での各KPIタスクにブレイクダウンさせて、それらのKPIの数値をいろんなシチュエーションを想定しながら変動させてみることで、様々な投資パターンのシミュレーションができるロードマップです。
「これにこれだけ投資したらどうなるのか」「このKPIをここまで上げれたらどうなるのか」「この目標を達成するためにはこのKPIはどれくらい必要なのか」といったことがシミュレーションできるようになります。
何より、それがうちの会社に合ったかたちで提案してもらえたことが良かったです。
そういった今後のロードマップをしっかり歩んでいくために必要なファイナンスのマネジメント力も向上しました。
どんな企業がScale Modelトレーニングに向いているか?
「Salesforce」などのマーケティング・オートメーション(MA)を導入している企業は非常に向いていると思います。
そもそもMAを導入している企業は「事業の仕組み化」や「KPI」に関心が高いと思います。
しかし、MAでセールスに関するKPIはマネジメントできるものの、それに連動すべきコストのKPIが不十分であったり、資本効率のKPIはそもそも管理できないので、MAだけでは会社全体の「仕組み化」や「KPIマネジメント」ができません。
なので、そういった企業はこのトレーニングぜひ受けてみてほしいと思います。トレーニングでやったことを、会社に素直に取り入れることで、結果が必ず出ます。
「採用計画をどうやって立てたらいいのかが分からない」という、中長期の採用計画にお悩みの経営者にもお勧めします。
当社のサービスは人を活かす「採用企画」です。Scale Modelトレーニングを受けたことで、人を採用して、事業を伸ばしていくうえで、どのように人を採用していくかがクリアになりました。
その点では、良いモデリングになっていると思います。
今後のビジョンをお聞かせください。
採用企画の事業を通して、自分の持っている可能性を発揮できる方を一人でも増やしたいという思いでやっています。
現在は「Career Map」を有料で使ってくださっているお客様が120社あり、今年の9月末には250社にする目標をかかげ、達成したいと考えています。
売上が100億円を超えるような会社に成長させたいですね。それを実現させるべく、どのくらいの仲間が必要かは、ROICツリーで具体的になっているので、仲間を募ることを「2025年までに何人」と決めて動き出します。
会社名 | 株式会社 グッドニュース |
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代表者 | 杉岡 充敏 |
設立 | 2006年10月10日 |
所在地 | 東京都千代田区飯田橋3-11-22 2階 |
事業内容 | ・採用、就職マーケティング事業 ・求人広告 ・採用ホームページの企画とデザイン |
ホームページ | https://www.goodnews.biz/ |